ヴィーガンでもカルシウムは摂れる!おすすめな野菜や果物10選

ヴィーガンは乳製品を食べない

皆さんはヴィーガンって知っていますか?ヴィーガンとは絶対菜食主義者という意味。ベジタリアンと何が違うの?という声が聞こえてきそうですね。ヴィーガンという言葉が生まれたのは1944年のイギリスです。もともとは酪農製品を食べないベジタリアンという意味で生まれました。ヴィーガンの思想は人間は動物を搾取することなく生きるべきだということです。ですから肉や魚、卵、バター、はちみつ、ゼラチンなどを口にしません。卵や乳製品は鶏や牛を苦しめたり、早すぎる死をもたらすからです。ヴィーガンとは動物愛護の精神であり、健康志向から生まれたベジタリアンとは似て非なるものです。

カルシウムはこんなに大切!役割とは?

カルシウムは体内に2%ほど含まれており、体内に最も多く含まれるミネラルです。99%はリン酸カルシウムとして、骨や歯に存在していて1%が血液や筋肉、神経などに存在しています。カルシウムは骨や歯の主要な構成成分になるほか、細胞の分裂、分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固の抑制などに関与しています。不足すると発育障害や、骨粗鬆症、てんかんのリスクが高くなります。吸収率は30%であまり高くありません。ビタミンDが吸収を助けるので一緒に摂取するのが理想です。特に思春期では骨量が最大になる時期なのでカルシウムを十分に摂っておく必要があります。

カルシウムはどれくらい摂取すればいいの?

ではカルシウムは1日にどれくらい摂取すればよいのでしょうか?必要摂取量を知らなければ適切に摂取できませんね。ではこれからカルシウムが1日にどれくらい必要なのか年齢別に説明していきたいと思います。これ以上摂ると危険という上限摂取量も示していきたいと思います。サプリメントを摂取してる方は気をつけてください。

カルシウムの1日の摂取量の目安

日本人のカルシウムの必要摂取量は吸収率、尿中排泄などを考慮して、18~29歳男性で800㎎、30~49歳男性で650㎎、50歳以上の男性で700㎎、18歳以上の女性で650㎎としています。耐用上限量は2500mgです。これ以上摂取すると高カルシウム血症などのリスクが高まるので気を付けてください。日本人のカルシウムの一般食品からの1日の摂取量は517.3㎎でした。日本人はカルシウムの摂取が平均的に足りていないことが明らかになっています。食品別で見ると乳製品からの摂取が最も多いようです。次いで野菜、豆類、穀類、魚介類の順に多いです。

カルシウムは毎日コツコツと!

カルシウムは成人男性で650mg必要ですが、カルシウムを1回の食事で全て摂取するのは不可能です。ですから、1回、1回の食事でコツコツと摂取する必要があります。また、カルシウムの摂取率は決して高くはないので積極的に摂取する必要があります。またビタミンDが吸収率を高めるので一緒に摂取する必要があります。日光浴でビタミンDが生成されるので、日光に当たるのも必要になります。クエン酸も吸収を助ける成分です。カゼインやペプチドも吸収を助けます。また、摂り溜めもできないので、毎日コツコツと摂取する必要があります。

ヴィーガンでも安心!カルシウムが豊富に含まれる食材10選

さて、カルシウムといえば牛乳やヨーグルトなどの乳製品や、魚介類を思い浮かべますよね?ですから、乳製品や魚介類を食べないヴィーガンではカルシウムが不足してしまうのでは?そんな心配もあると思います。しかし、心配はご無用です。これから、ヴィーガンでも食べられるカルシウムが豊富な食材を10個ご紹介します。

チンゲンサイ

チンゲン菜は100g当たり、カルシウムが100mg、鉄が1.1mg、ビタミンCが24mg、ビタミンAが2000μgと豊富です。ビタミンCとビタミンAは一緒に摂ると抗酸化作用の相乗効果が期待できます。またビタミンCは鉄の吸収を助ける効果があります。また、高血圧予防に効果が期待できるカリウムを260mg含んでいます。カリウムは体内で合成できないので食事から摂取するのが必須です。他にもビタミンEやビタミンKも豊富です。チンゲン菜の味噌汁やゆでチンゲン菜、スープや焼き餃子、などレシピも豊富です。

だいこん葉

大根の葉は食べずに捨てるという方もいると思いますが、大根の葉にはなんとカルシウムが100g当たり、260mgも含まれています。カリウムが400mg、ビタミンCが53mg、ビタミンAが3900μg、ビタミンEが3.8mg、ビタミンKが270μg鉄分が0.2mgと栄養の宝庫です。もう捨ててはいられないですね。

大豆

大豆は100g当たり、カルシウムが240mgも含まれています。カリウムは1900mg、マグネシウム220mg、鉄9.4mg、亜鉛3.2mg、ビタミンE3.6mg、食物繊維17.1g含まれています。大豆100gで1日に必要なカルシムの約半分が摂取できる計算です。

えだまめ

枝豆100g当たりのカルシウムは76mgです。カリウム490mg、鉄2.5mg、マグネシウム72mg、ビタミンC15mg、ビタミンE1.2mg、ビタミンA290㎍となっています。またアミノ酸も豊富に含まれています。枝豆はやはり茹でると美味しいですよね。おつまみにぴったりです。

オレンジ

オレンジにはカルシウムが21mg含まれています。他には、カリウム140mg、ビタミンC40mg、ビタミンE0.3mg、ビタミンA120μg、葉酸32㎍含まれています。オレンジはビタミンCとカリウムの宝庫ですが、カルシウムもしっかりと含まれています。デザートには積極的にオレンジでカルシウムを摂取しましょう。

アーモンド

アーモンドには100g当たりカルシウムが230mgも含まれています。マグネシウムが310mg、リン500mg、鉄4.7mg、亜鉛4mg、銅1.35mg、ビタミンE31.2mg また、乳糖、コレステロール、グルテンは含まれていないので、これらの成分を気にされてる方でも安心してお召し上がりいただけます。

わかめ

わかめには100g当たりカルシウムがなんと820mgも含まれています。他にはカリウム440mg、亜鉛2.8mg、葉酸18㎍、鉄6.1mg、マグネシウム410mg含まれています。低カロリーで、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富なわかめはダイエット中の方にもおすすめです。

ひじき

ひじき100g当たりのカルシウムの量は1400mgです。なんと牛乳の約12倍の量です。食物繊維は43g、ゴボウの約7倍、マグネシウムが420mg、アーモンドの約2倍です。肌の調子を整えるビタミンAも豊富です。女性にはうれしいですね。レシピとしてはひじき煮物やひじきハンバーグ、みそ汁に入れるのもお勧めです。

ケール

ケールは100g当たりカルシウム220mg、、ビタミンE2.4mg、葉酸120㎍、ビタミンC81mg、鉄0.8mg、マグネシウム44mg、カリウム420mgとなっています。ケールは青汁が有名ですが、生で食べたり、加熱調理しても美味しいですよ。レタスとブレンドしてサラダにすれば色合いに深みが出ますよ。

イチジク

イチジク100gあたりカルシウム26mg、マグネシウム14mg、カリウム170mg、食物繊維1.9g、ビタミンE0.5mg、葉酸22㎍、鉄0.3mgと栄養豊富です。フィシンなどの酵素が含まれているので、二日酔いの予防や消化促進にも有効です。食物繊維も豊富なので便秘にも有効です。

まとめ

ヴィーガンという生き方は動物を搾取しないで生きるという信念です。乳製品も食べないのでカルシウムなどの栄養が足りなくなるといった心配もあるでしょうが、きっちりと考えて食事をとれば問題なくバランスが取れた食事をできることがお分かりいただけたでしょうか。カルシウムは必要な栄養素ですのでヴィーガンの方でも、積極的に摂取してください。

プロフィール

山﨑 麻未(Asami Yamasaki)管理栄養士
病院管理栄養士を7年間経験後、妊娠を機に退職。現在はオンラインの特定保健指導やレシピ作成を中心に業務を行っている。子供ができてからは、食の安全性や機能性をより考えるようになり「1食1食丁寧に」を心がけている。

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