炭水化物抜きダイエットの種類は?メリット・デメリットを紹介

炭水化物抜きダイエットには種類がある?

ダイエットに興味がある人であれば炭水化物抜きダイエットというのを聞いたことがあると思います。主に主食になるような米や小麦などを抜いて生活することで、体重を落とすダイエット法です。では、この炭水化物抜きダイエットには複数の種類があることをご存じですか?この記事では、炭水化物ダイエットの種類とやり方を説明します。最近ちょっと太ってきちゃった、夏に向けて体重を落としたい!という方は、参考にしてみてください。

ケトジェニックダイエット

ケトジェニックダイエットとは、炭水化物を控え、たんぱく質や脂質を積極的に摂取するダイエット法です。普段、人の体は炭水化物をエネルギー源とし、活動をしていますが、炭水化物が減り、たんぱく質や脂肪が体内に入ってくることで、徐々に脂肪をエネルギー源とする体質に変わっていきます。体内の脂肪もエネルギー源とする「ケトーシス」という状態になると、脂肪燃焼が進み、体の中の脂肪が減っていくため、体脂肪率が下がってきます。単純に炭水化物を減らしただけでは、筋肉をエネルギー源としてしまい、痩せてもメリハリのない体になってしまいますので、たんぱく質と脂質はしっかり摂って、脂肪を燃やしましょう。

アトキンスダイエット

アトキンスダイエットとは、アメリカ人医師のロバート・アトキンスが考案したダイエット法です。アトキンス医師は、肥満や糖尿病患者が増えたのは、精製された炭水化物、とくに、砂糖が大量に消費されるようになったのが原因であると考えていました。そこで、アトキンス医師は炭水化物の摂取を1日20gに制限し、たんぱく質と脂質を積極的に摂取することで、脂肪がエネルギー源になるよう体質を切り替えるダイエット法を考案しました。少量ですが炭水化物を摂取することができるため、ケトジェニックダイエットよりは少し縛りが緩いダイエットです。

パレオダイエット

パレオダイエットとは、過剰に味付けをしたり、加工をしたりしていなかった原始時代の食事スタイルを取り入れるというダイエット法です。別名「原始人ダイエット」とも呼ばれています。石器時代の人々は、肥満とは無縁でした。彼らは、自然にある物をありのままに食べて過ごしていたため、無駄なものをほとんど摂っていなかったのです。このパレオダイエットでは、原始人にならい、狩猟採集で得られる肉や魚、木の実や野菜などの食材をそのまま食べて、酵素を体に取り入れます。ただし、農耕によってつくられた米、豆、小麦や加工食品、調味料などは取り入れないようにします。そうすることで体が本来の過不足無い状態に落ち着くのです。

ホール30

ホール30とは、穀物、砂糖、人工甘味料、乳製品、豆類、アルコールを30日間一切摂取しないというダイエット法です。そのかわり、果物、野菜、魚、肉、卵、オリーブオイルやアボカドのような良質な油、ナッツ類は全て摂取できます。食材をナチュラルなホール状態(皮や実を含む全体)で摂取することからこの名前がつきました。その名の通り、なるべく自然のものを自然のまま摂取することを目的とし、野菜などは丸ごと食べることで酵素を取り入れます。また、人が消化しにくいもの、中毒を起こしやすいものを排除することで、過分なカロリー摂取を抑えます。

炭水化物抜きダイエットのメリット・デメリット

炭水化物抜きダイエットのやり方について簡単に紹介してきました。このダイエット、メリットもたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。ここからは炭水化物抜きダイエットのメリット・デメリットについて紹介していきます。

メリット

炭水化物抜きダイエットの一番のメリットは、脂肪の燃焼効果です。体の中に炭水化物(糖質)が入ってこないので、体に蓄えられた脂質をどんどん消費してくれます、また、水分を溜め込んでしまう糖質を摂らないことでむくみの予防にもなります。糖質を控えることで、カラダが糖化するのを防ぐため、短期的であればウエイトコントロールやちょっとむくみを抑えたいという人にも取り入れることをおススメします。さらに、血糖値の乱高下が少なくなることで、空腹感を感じにくくなったり、脂肪を蓄えにくくなります。脂肪代謝が上がっている状態で、空腹感を感じにくくなっているため、空腹感や食べたい衝動を堪えてダイエットをする必要がなくなります。また、炭水化物抜きダイエットを終えた後も、特別カロリーが高すぎる食事をしなければ、リバウンドの危険性が低いのも嬉しいメリットです。

デメリット

人によっては糖質をエネルギーとして蓄えることができにくい人もいます。すると、エネルギーが供給されない状態が続くため、炭水化物
を控えることでダルさを感じたり、疲れやすくなります。これは低血糖の症状で、長く続くと倒れてしまうことがありますので注意が必要です。こういった体質の人は、糖質と同じような仕組みで吸収される、中鎖脂肪酸を多く摂ると体が上手くエネルギー源としてくれます。また、炭水化物は主に主食によく使われるので、控えることでストレスになってしまい、つい食べてしまって全く続かないという場合もあります。意思の力だけでなく、脳が生存するために無くてはならないと判断して食べてしまう場合もあるので、基本的には、短期間のダイエット法ですので、注意しましょう。更に、やりかたを間違えると便秘になりやすいため、アボカドなどの良質の油で腸の環境をよくしていかなければ、体調不良を呼び起こします。

夜ご飯を抜くダイエットは良くない?

炭水化物抜きダイエットでは、夜ご飯の炭水化物の量を減らす方法もあります。夕食の後は基本的に寝るだけなので、脳や内臓の活動量も減ってしまい、糖質を消費しづらくなってしまうからです。しかし、夜ご飯の炭水化物をあまり減らしてしまうと、血糖値が上がらず、質の良い睡眠を得られなくなってしまいます。睡眠の質が下がってしまうことで、日中のパフォーマンスに影響が出たり、体に負担がかかってしまいます。結果を求めるためにストイックに炭水化物を制限することも必要な時はありますが、体質にもよりますので、必ず自分の体と相談の上行うようにしましょう。

まとめ

炭水化物抜きダイエットについて紹介してきました。炭水化物抜きダイエットには様々な種類があり、体質によって向いている方法は変わってきます。ダイエットは永遠の課題です。ストイックに炭水化物を抜き続けることだけでなく、自分の体質や生活スタイルに合わせた、ストレスなく長く続けられる方法を選ぶようにしてみてください。

プロフィール

山﨑 麻未(Asami Yamasaki)管理栄養士
病院管理栄養士を7年間経験後、妊娠を機に退職。現在はオンラインの特定保健指導やレシピ作成を中心に業務を行っている。子供ができてからは、食の安全性や機能性をより考えるようになり「1食1食丁寧に」を心がけている。

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