デトックスとは?実際の効果や具体的な実践方法を紹介!

デトックスとは体の毒素を排出すること

デトックスとは英語で解毒を意味する言葉で、医学的、生物学的に体内に悪影響を与えるとされる毒素を排出することです。デトックスを行うことによって新陳代謝を高めたり、腸内環境をよくすることが期待されます。なお、薬物中毒患者などに医療行為として行われる解毒とは別のものです。また、重金属の排出だけを目的としたキレート療法とも異なります。毒素がたまると体内の毒素を分解している肝臓に負担がかかり、疲れやすくなるなどの症状が現れます。そのためデトックスを行うと同時に肝臓に負担をかけないような生活習慣を保つ必要があります。

毒素が溜まると…?デトックスがもたらす効果

私たちが日常的に摂取している添加物や有害ミネラルが毒素として体内に溜まっていきます。紫外線やたばこの煙、排気ガスなど外出時に体に入り込む毒素もあります。毒素を放っておくと便秘になったり、しみや肌荒れの原因になったり、むくみや冷え性の原因にもなります。ではデトックスにはどのような効果が期待できるのでしょうか。

①肌がキレイになる

体内に毒素がたまり、そのまま放っておくと新陳代謝が悪くなるのでしみや肌荒れの原因になります。デトックスで毒素を排出すれば新陳代謝が高まり、体温が高まるので血行が良くなり、結果的に血液やリンパ液の循環が良くなります。もちろん新陳代謝が良くなれば老廃物などが溜まりにくくなり、肌を美しくする効果が期待できます。私たちの周囲には毒素があふれているので肌を美しく保ちたいのであれば積極的に毒素を排出することを心がけましょう。

②体の調子がよくなる|冷え性や頭痛・肩こりにも!

また、毒素は体内にも悪影響を与えます。毒素によって代謝が悪くなると腸内環境が悪くなり便秘になりやすくなります。さらに代謝が悪くなると毒素の排出も難しくなる悪循環があります。結果として冷え性やむくみの原因になります。毒素が増えると肝臓にかかる負担が大きくなるので将来的な肝臓の病気のリスクも高まります。デトックスを行えばこれらの病気のリスクを軽減するとともに、寝つきが良くなったり、肩こりが無くなったり、体が軽くなる作用も期待できます。頭痛に悩まされている方はデトックスで頭痛を軽減することが可能です。

③ダイエットに繋がるかも…

デトックスはあくまでも体の毒素を取り除き本来の体へ戻すことを目的としており、デトックスそのものがダイエット方法ということではありません。しかし、新陳代謝を高めたり、
冷え性を改善したりなど、ダイエットしやすい体にすることも可能です。毒素は脂溶性なので毒素を取り除くと脂肪も取り除きやすくなります。もう一度言いますがデトックス自体はダイエット法ではないので、それだけでは不十分であり、デトックスしながら運動なども行う必要があります。

家でも簡単にできる!5つのデトックス方法

デトックスと聞くと多くの人は何か大変なことをしなければならないと勘違いされるかもしれません。しかし、生活習慣に取り入ることが比較的簡単なデトックスもあります。最初は意識的に取り入れる必要がありますが、習慣化さえしてしまえば、それほど苦痛ではない方法ばかりです。それでは以下でいくつか説明してみましょう。

①体の毒素を出す食べ物に変える

今からデトックスにお勧めの食品を記載しますが、デトックスといっても効果は様々なので期待する効果によって食材選びも変わってきます。お肌を綺麗にしたい方にお勧めなのはポリフェノールです。紫外線で生じるしみを防いでくれますし、内臓脂肪を減らす効果も期待できます。ポリフェノールはリンゴの皮にたくさん含まれています。むくみの解消に効果を発揮するのはカリウムです。カリウムでお勧めなのはキウイです。キウイはビタミンCも豊富なので抵抗力を強める効果も期待できます。肝臓の解毒作用を高めるのがグルタチオンであり、アボガドに含まれています。ビタミンAは肌の新陳代謝を高める効果があり、ニンジンに豊富に含まれています。腸内環境を整えたい方には納豆をお勧めします。納豆には腸の善玉菌を増やす効果が期待できます。リコピンには新陳代謝を高める効果が期待でき、トマトに多く含まれています。日々の食事に少しでもこういった食材を取り入れることが第一歩です。

②ファスティング(プチ断食)をする

次に紹介するのがファスティングです。ファスティングとは「食事を断つ」という意味で、1日〜3日間などの一定期間、水やお茶などの飲み物だけで過ごす方法です。数日間毎日の食事をスムージーなどに置き換えることにより、胃腸を休め、本来の働きを復活させることが目的です。ファスティングを行う際は行う前の数日間から糖類や脂質の多い食事を控えましょう。ファスティングが始まったら食事は野菜ジュースやスムージー、酵素ドリンクのみで生活しましょう。3日が過ぎたら、お粥などで胃を食事に慣らしていきましょう。いきなり脂質の多い食事をするのは胃腸に負担がかかるため好ましくありません。また、ファスティングのさいは十分な水分補給を忘れないようにしてください。ファスティングの目的は整腸作用ですが、寝つきが良くなったり、体が軽く感じたりすという効果も期待できます。毎日仕事で忙しい方も週末の3日だけと決めればやりやすいのではないでしょうか?

③お風呂で発汗する

自宅で簡単にできるデトックスとしてお勧めなのが入浴です。ただ注意したいのはお風呂でかく汗はデトックスにはなりません。なぜなら体が毒素を出す割合は汗は全体の3%しかないからです。つまりお風呂での発汗作用では3%の毒素しか出せないのです。お風呂上りに体重が減っていると効果があったような気もしますが、水分の減少で体重が減っただけですね。ちなみに一番多いのは便で全体の75%です。それでは入浴の効果はいったいどういったものでしょうか。それは体温が上がり新陳代謝が活性化され、胃腸を外から温めることで弱った胃腸に良い効果を与えることです。また入浴はストレスにも良い効果があり、これは科学的にも証明されています。つまり、入浴自体には直接的なデトックス効果はあまりないのですが、デトックスをサポートする機能は非常に高いのでできれば毎日湯船に浸かりたいですね。

④水やデトックスウォーターを飲む

朝起きたときは沢山の水分がなくっているため、水分補給が大切になってきます。おすすめは白湯です。胃腸を内側から温め、整腸効果が期待できます。そのままでもいいのですが、七味唐辛子を少し入れると老廃物の排出に効果が期待できます。デトックスウォーターもお勧めです。カットした果物や野菜をミネラルウォーターに入れて一晩漬けこむだけです。入れる食材によって効果は違うので毒素を出す食べ物の項で紹介した食材から自分の症状にあったものを選んでください。注意点は水道水ではなくできるだけミネラルウォーターを使用することと、デトックスウォーターは一回で飲み切ることです。また、先ほども言った通り毒素のほとんどは便として排出されるのでできるだけ水分は摂取するようにしましょう。便秘になってしまったら毒素を溜め込むばかりです。

⑤リンパマッサージも効果的

次に紹介するのはリンパマッサージです。リンパ管には老廃物を流す機能があるので、リンパの流れを促進してさらに効果を高めようとするものです。首から肩の方向に強く押す、膝裏から太ももにかけて強く押すなど、末端から体の中心にかけて押すのがポイントです。マッサージは効果がでやすいので続けやすいのも人気の秘訣です。お風呂上りなどに行うとさらに効果的です。リンパが集中しているのは腹部であり、腹部をマッサージすれば代謝が上がったり冷えを予防する効果があります。腹部マッサージにお勧めなのがテニスボールで硬さも大きさも最適です。うつぶせになりテニスボールを腹部に当てて膝の曲げ伸ばしを10回繰り返してください。重要なのはテニスボールに自分の体重を預けることで負荷をかけることです。腸も刺激されて便秘解消にも役立ちますよ。

デトックスをする時は「肝臓毒出し」を意識して!

体の疲れはすぐに気づきますが、肝臓はなかなか症状が現れません。デトックスをするときに一番気を使わなければいけないのはこの肝臓です。肝臓は毒素を取り込み分解して排出する働きがあるのですが、肝臓が弱っていたら体内に毒が溜まっていく一方です。そこで重要になってくるのは日常生活で肝臓に負担をかけないことです。飲酒や脂質の多い食べ物はできるだけ控えましょう。デトックスで毒素を排出するときは肝臓の毒素を抜くことが最も需要なのです。なお、解毒されなかった毒素が肝臓に残るかどうかはまだはっきりとは解明されていません。こうしてみるとデトックスはダイエットや美容だけでなく健康そのものに大きく関わってることがわかりますね。

まとめ

この記事でわかるようにデトックスとは単なるダイエット法でもお手軽な健康法でもありません。煙草の煙や排気ガス、農薬や化学調味料などの化学物質を含む食事などに囲まれて生きている現代人の必須の生き方と言えるのではないでしょうか。もちろん化学物質を含む食事を全くするなという気はありません。一食でも代わりにデトックス食材を食べるだけでも大きく変わると思います。自分の生活スタイルを無理に変える必要はありません。自分でできる範囲ですこしづつ始めていったらいいのではないでしょうか。朝起きたときの一杯の白湯から始めてみる、これなら明日からでもできそうですね。

プロフィール

松田 千波(Chinami Matsuda)管理栄養士ブロガー兼ライター
管理栄養士として委託会社での病院勤務、障がい者施設経験を持つ。心理学、がんの栄養学、栄養士の働き方についてSNSとブログで発信中。

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