デトックスに効果的な食べ物や飲み物最強15選

健康な体になるために…デトックスとは?

健康になるための情報が、溢れている現代。やり方を間違えていたり、無理をしてしまうと、逆に体調を崩すという結果になることもあります。
デトックスも健康法、ダイエット法のひとつとして話題ですが、そもそも「デトックス」とはいったい何なのでしょうか?そして、どのようなやり方があるのでしょうか?

デトックスは体の毒素を出すこと

「デトックス」とは、英語のdetoxificationを短くした和製英語で、解毒を意味します。体内に蓄積された有害な物質を外へ排出することです。
体の毒素とはいったいどういうものがあるのでしょうか。コンビニの弁当やペットボトル飲料には、多くの添加物が入っていますし、社会問題として取り上げられている環境汚染により、水道水や空気中にも汚染物質や有害金属が含まれています。そして、体内で発生する活性酸素もそのひとつです。このように、私たちの周りには多種多様な有害物質が取り巻いています。日々、健康や食事に気を付けていても、知らず知らずのうちに体に取り込んでしまっているのです。これらを排出することがデトックスです。

デトックスをおこなうメリット

なぜ、今デトックスが注目されているのでしょうか。
体がだるい、頭が重い、こういったなんとなく続く不調は、体に溜まった有害物質や老廃物が原因かもしれません。体内に蓄積された毒素は、アトピーなどのアレルギー症状や不調を引き起こす原因になり、いつの間にか大病を患うことにもなりかねません。ですので、運動をしたり、体の毒素を出す食べ物を摂取することで、積極的にデトックスに励むことはとても大切なことです。デトックスによって、正常な身体の働きを取り戻し、免疫力を高め、心身ともに健康な状態を作り出します。また、毎日を快適に前向きな気持ちで暮らすことができるという心の変化も現れます。そして、何と言っても女性に嬉しい、むくみや便秘、肌トラブルの解消、代謝のUPといった美容効果が大いに期待できるのです。

デトックス=ダイエットは大間違い!?

「ダイエットに良いデトックス法」や「デトックスで痩せる!」という情報が溢れているため、デトックス=ダイエットという印象がありますが、実際のところどうなのでしょうか。
デトックスというのは、前述したように体内に溜まった老廃物を体の外へ出すことです。そして、ダイエットは、美容や健康のために食事制限をし、体重を減少させることを一般的にいいます。このことから、「=」ではないと言えます。ただし、だからと言って大間違いとも言い切れません。なぜなら、体重を減らすには、体に溜まった余分なものを排出させることが大原則だからです。そして、デトックスに役立つ食材を取り入れることで、ダイエット効果があらわれるからです。

体の毒素を出す食べ物や飲み物!おすすめ15選

身体をきれいにするデトックス効果の高い食べ物や飲み物には、どんなものがあるのでしょうか。デトックスと一言でいっても、様々な毒素があります。肝臓をデトックスする方法や有害金属をデトックスする食材など詳しくみていきましょう。身近な食材が多いので、ぜひ毎日の食事のメニューに取り入れてみてください。

デトックスに効果的!最強フルーツ5選

・りんご
・レモン 
・キウイフルーツ
・パイナップル
・すいか

 

りんご

りんごの皮の部分に多く含まれているリンゴポリフェノール(プロシアニジン)は、内臓脂肪を排出し、抗酸化作用で活性酸素を除去してくれます。食物繊維は、不溶性食物繊維のセルロースと水溶性食物繊維のペクチンの両方が豊富で腸内環境を整える作用があります。ペクチンの働きは加熱することで高まりますので、焼きリンゴにして食べることがおすすめです。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、むくみ解消に役立ちます。

レモン

レモンは酸味の強い果物ですが、その酸味はレモンに含まれる成分の代表格、クエン酸からくるものです。クエン酸は、デトックスで重要な臓器である肝臓の細胞再生を促し、解毒の働きを助けてくれます。そして、ヘスペリジンというポリフェノールの一種である成分は、抗酸化作用が高く、活性酸素を除去する作用があることでも知られています。また、この成分とともに、ビタミンCも多く含まれていますが、どちらも熱に弱いのでフレッシュなままでいただくのが一番効果的です。

キウイフルーツ

美容効果が高いと注目のキウイフルーツのビタミンCは、レモンよりも多く含まれています。ビタミンCの働きは、主に抗酸化作用と体内の活性酸素の除去です。また、腸の活動を促し調子を整える食物繊維の含有量は、果物の中でもトップクラスです。さらにヨーグルトなどの乳酸菌と共に摂取することで、より整腸作用が高まるといわれています。アクチニジンというたんぱく質分解酵素もあわせ持ち、高い消化促進作用があります。

パイナップル

パイナップルには、たんぱく質を分解するブロメラインという酵素が含まれていて、その働きには毒素排出作用があります。肉を柔らかくする作用があるため、一緒に調理されることもありますが、酵素の働きは熱に弱いため、デトックスのためには生のまま食べる方が良いようです。また、食物繊維が腸内の老廃物の除去をサポートしてくれます。酵素と抗酸化物質を多量に含み、デトックス効果を大いに期待できる果物です。

スイカ

豊富なカリウムで体の余分なナトリウムを排出するスイカですが、今特に注目を集めている成分は、シトルリンです。赤い実と皮の間の白い部分に多く含まれています。このシトルリンというアミノ酸は、血流を良くし代謝をアップさせる効果があります。その他、ポリフェノールが脂肪の分解を促進してくれます。毒素には、脂肪のある場所にたまりやすいという特質があるため、この作用があるすいかは、デトックスに最強の食材といえます。

デトックスに効果的!最強野菜5選

・玉ねぎ
・キャベツ
・ブロッコリー
・ごぼう
・菊芋
玉ねぎ

血液をサラサラにしてくれることで、よく知られている玉ねぎには、デトックス効果抜群の成分が含まれています。グルタチオンやケルセチンという成分には抗酸化作用があり、有害物質の排出、活性酸素の除去をサポートしてくれます。また、脂肪の分解を促進したり、肝臓の機能を高める作用もあります。そして、食物繊維も水溶性、不溶性ともに含まれていて、さらにオリゴ糖の作用により、腸内環境をしっかり整えてくれます。

キャベツ

キャベツの葉に含まれるビタミンCは、肝臓の働きをサポートしてくれます。ファイトケミカルの一種であるイソチオシアネートは、強い抗酸化作用があります。これらの栄養素を効率よく摂取するには、生のままがよさそうです。さらに、一般的に捨ててしまうキャベツの芯の部分には、カリウムやマグネシウムなどデトックスで欠かせない成分が、葉の部分よりも多く含まれていることがわかっています。

ブロッコリー

ブロッコリーのスルフォラファンというファイトケミカルには、解毒作用があり、肝臓の働きをサポートしてくれます。この成分は、ブロッコリースプラウトのほうがより多く含まれていることが、わかっています。不溶性の食物繊維も豊富に含み、腸の蠕動運動を活発にしてくれます。また、クロムというミネラルが、脂質の代謝を助け、カリウムにより余分なナトリウムの排出を促します。このように、デトックスに欠かすことのできない栄養素が豊富な野菜のひとつです。

ごぼう

ダイエット効果が抜群と「ごぼう茶」が話題になったことも記憶に新しいですが、ごぼうは、なんといっても食物繊維が豊富なことが特徴でしょう。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方がバランスよく含まれていて、腸の働きを助け、老廃物の除去をし、腸内環境を整えてくれます。また、豊富なミネラルには、むくみの解消に役立つ利尿作用もあります。そして、新陳代謝を高めるアルギニンもデトックスに大いに役立つ成分です。

菊芋

菊芋が、注目され始めたのは最近のことで、特に糖尿病に良いという情報を目にします。この野菜は、水溶性食物繊維のイヌリンの含有量がとても多く、腸内で有害物質を吸着し排出する働きがあり、デトックスにも適しています。また、腸内細菌の善玉菌を増やし、便秘解消にも役立ちます。それに加えて、脂質の分解作用のあるセレンや、活性酸素の発生を抑えてくれる亜鉛が含まれていて、これらは抗酸化作用の高い成分です。

デトックスに効果的!最強飲み物5選

・緑茶
・ダンディライオン
・ローズヒップティ
・熊笹茶
・モリンガ茶
緑茶

日本人にとっては、とても親しみのある緑茶。これに含まれるポリフェノールの一種、カテキンには、健康機能があることで有名ですが、具体的には、肝臓の脂質の代謝、排出を促します。ビタミンやミネラルによる抗酸化作用があり、新陳代謝を活発にし、有害なミネラルを除去する働きがあります。さらに、カフェインも含まれていて利尿作用が期待できることから、デトックスに優れた飲み物といえます。

ダンディライオンティー

健康茶の一つ、タンポポコーヒーとしても知られているハーブです。これは、根の部分をローストするとコーヒーのような香ばしい香りがすることで、健康志向の人たちの間では、コーヒーの代わりに好まれています。”おねしょハーブ”の名がつけられるほど利尿作用が高く、むくみ解消に役立ちます。これは、ポリフェノールの働きによるもので、老廃物の除去にも高い効果が期待できます。さらに、脂肪の消化や、肝臓の機能を助ける効果もあります。

ローズヒップティー

ローズヒップは”ビタミンCの爆弾”といわれるほど、ビタミンCの含有量が多く、フラボノイドなどの成分により、本来熱に弱いビタミンCを体内に取り入れることができるハーブです。このことから、活性酸素を無害な状態にし、利尿作用で毒素を排出する効果が高いといえます。また、内臓脂肪を抑えるポリフェノールの働きも注目するべき点ではないでしょうか。ローズやハイビスカスとブレンドしたハーブティーは、消化促進作用がさらに高まりデトックス効果がアップします。

熊笹茶

パンダの主食として知られる熊笹は、とても栄養価の高い植物です。血液の浄化作用があり、腎臓や肝臓の働きを助け解毒、利尿作用が高まります。リグニンという食物繊維が腸の蠕動運動を活発にし、便秘の解消に役立ちます。そして、葉緑素のクロロフィルという成分が、体内の有害金属や残留農薬、ダイオキシンなどを吸着し排出するという素晴らしい働きがあります。

モリンガ茶

モリンガという植物を聞いたことがありますか?CO2の吸収力が高いことで環境改善に定評のあるハーブです。日本では、主に沖縄や九州の温暖な地域で栽培されています。食物繊維が豊富なごぼうと比較しても、モリンガの含有量は群を抜いています。それにより、腸の働きが活発になり排泄を促します。そして、肝臓の機能を高める働きがあり、有害物質を除去する効果も期待されます。日本では、粉末にしたお茶が広まっていますが、インドやアフリカの原産国では、スーパーフードとして食されています。 

他にもある!デトックスのやり方を紹介

紹介した以外にも、デトックス効果に優れた食材は沢山あります。それらの食べ物や飲み物を食事のメニューに取り入れるだけではなく、デトックスには様々なやり方があります。
ここでは、”デトックスのために食べるもの”を紹介してきました。一方で、消化・吸収のエネルギーを排泄に回すために食を断つ「断食」という方法もあります。
そして、健康法として知られている砂浴やサウナ—、よもぎ蒸しで発汗し、運動した時の汗では出し切れない毒素の排出を促したり、腸もみ、腸内洗浄などで毒出しをし、体をきれいにするデトックスのやり方もあります。
さらには、毎月の生理のリズムを利用して、デトックスというのもいいのではないでしょうか。ホルモンバランスの変化に合わせて、生理中の過ごし方を見直すことで、より毒素を出しやすい身体づくりができます。

まとめ

デトックスの時に注目したいのが、肝臓です。肝臓は毒だしの臓器です。続いて腸や腎臓なども消化や排出に深くかかわっています。このように、もともと体に備わっている解毒作用のある臓器の働きを正常に保つために、生活習慣や食生活を見直し、リズムの整った生活をすることが、毒素を溜め込まないためには必要です。そして、ここでは食材の栄養素と共にその働きを紹介してきましたが、複数の栄養素の相互関係でその働きを高めるため、食事でデトックス効果を最大限に引き出すには、バランスの取れた食事のメニューを心掛けることが大切です。

プロフィール

松田 千波(Chinami Matsuda)管理栄養士ブロガー兼ライター
管理栄養士として委託会社での病院勤務、障がい者施設経験を持つ。心理学、がんの栄養学、栄養士の働き方についてSNSとブログで発信中。

関連記事

  1. 食物アレルギー

  2. タンパク質って、とりすぎたらどうなるの?

  3. 現役管理栄養士が若年女性のやせについて考えてみた

  4. 醤油は?味噌は?ハラールで気をつけたい調味料とその代替品を紹介!

  5. 小豆の力を無駄なく摂取しよう!簡単な調理法とは?

  6. タンパク質不足?ビーガンやベジタリアン必見の高タンパク質な食材