歴史的な街並みの中にある、古民家を生かした量り売り専門店
大分駅から南に車で約20分、店舗のある戸次へつぎ 本町は、江戸時代末期から戦前にかけての貴重な建物が現存し、文化の継承や歴史的な街並みの保全が行われている地区。地区内には、400年以上続く旧家「帆足本家」があり、国登録有形文化財に指定されている帆足本家 富春館をはじめ、古民家を活用したカフェ、レストラン、ギャラリー、古くからの商店が立ち並びます。
今回ご紹介する「量り売り からはな百貨店」は、この地区にある築明治33年の旧二十三銀行として使われていた、趣のある古民家を活用しています。
店名の「からはな」は、帆足本家の家紋である空想の花「唐花」に由来し、「美しい未来を創造していく」という思いが。「百貨店」は「作り手の顔が見える商品を置いてある店」という意味で名付けられました。ロゴマークは、唐花模様と天秤を組み合わせた、美しく目を惹くデザインです。
お店のコンセプトは、「人と自然を傷つけない文化を創る」。店主の井藤優子さん(愛称は、らんさん)は、Zero Waste :できるだけゴミを出さない、Plastic Free:使い捨てのプラスチックを使わないをテーマにした「エコブルー」と呼ばれる年に1回の量り売りマーケットを2012年から10年間主催。この活動を通して、量り売りが年に1度のイベントだけではなく当たり前になってほしい、という思いから2022年6月に店舗をオープンされました。
作り手が見える魅力的な商品の数々
種類豊富なこだわり新鮮野菜
店内に入ると初めに目を引くのは、新鮮な野菜の数々です。地元大分産の農薬・化学肥料不使用で栽培された物をほぼ毎日入荷しており、生産者の方が直接納品しています。
店内では200種類を超える商品が取り扱われており、食品から日用品まで幅広く取り揃えています。大分・九州産を中心に、すべての商品の作り手を知った上で仕入れます。中でもおすすめは、低温圧搾の食用油、こだわり味噌、有機ごま。どれも量り売りで購入でき、一般的なスーパーではなかなか手に入らない高品質の物が揃っています。
お客様は、食事や食材に関心を持つ子育て中のお母さんや、自分の体を気遣って食材を選ぶ60代~70代の方が多いそう。一般的なオーガニックの商品は「良いものだとわかっていても、値段が高くて日常使いできない…」という声も。こちらのお店では、量り売りで商品コストを抑えられるため、日常使いできる価格で店主が厳選した質の高い安心安全な食料品・雑貨が手に入ります。
店内には商品のポップがたくさんあり、それぞれの商品の魅力がびっしりと綴られています。何を買おうかと、見るだけでワクワクしてしまいます!
ここでしか買えない動物性不使用のチョコレート&人気の日替わりおやつ
店主イチ押しの商品が、大分県ではここでしか買えない「Slow water cafe」のチョコレートです。エクアドルで、世界のカカオのうち2%しかない希少なカカオ豆を栽培し、商品の加工・製造までをフェアトレード。カカオときび砂糖を主原料とし、フルーツやスパイス、岩塩などで味にアクセントをつけています。動物性不使用商品の種類が多く、ヴィーガンの方や乳製品アレルギーの方も楽しめます。量り売りで1粒から買うことができるのは、このお店ならではの嬉しいポイント。
私は、カカオ80%のローチョコをはじめ数種類いただきました。まず、包みを開けた瞬間に広がるカカオの芳醇な香りに癒されます。食べてみると、カカオの濃い旨味が特徴的で、ほど良い酸味が味に深みを与えています。エクアドルの大地のパワーを感じるこちらのチョコレート、自分へのご褒美や大切な方への贈り物にぴったりです。
また、素材にこだわったケーキ、焼き菓子、パンなどが日替わりで、大分県内の生産者から直接届けられています。ヴィーガンの方でも楽しめるケーキ(卵・乳製品不使用)や、米粉を使ったグルテンフリーのスイーツ・生米パンなどがスケジュールに合わせて店頭に並びます。こちらは日替わりですので、来店前には店舗のインスタグラムをチェックしてみてくださいね!
ランチやカフェメニューも楽しめるくつろぎスペース
現在、7名の出店者が日替わりでランチ提供されています。ジビエを使ったランチ、おばんざいランチ、カレーランチなどジャンルは様々。ヴィーガンやアレルギー対応が可能な出店者も多いとのこと。日替わりおやつと同様に、店舗のインスタグラムに出店者の情報やスケジュールが掲載されています。個別対応が必要な場合は、各出店者へ事前の問い合わせがおすすめ。
私が訪れた日は、麹調味料を使った腸活ランチがビュッフェ形式で提供され、自分の好きな物を好きなだけ楽しむことができました。調理法と麹調味料により素材の味を引き出された料理の数々に、どんどん箸が進みました。
また、ランチには店舗に届けられた新鮮な野菜がたっぷりと使用されています。実際に食べて美味しかった野菜を買って持ち帰る、そんなこともできるのが、このお店の魅力ですね。
お子様連れにも嬉しいくつろぎスペース
キッチンが目の前にあり、作り手との交流も楽しむことができます。カフェスペースには、こたつもあり、何時間でも滞在してしまいそうな、ゆったりとした時間が流れていました。
カフェメニューには、地区の特産品であるごぼう茶を使ったヴィーガン対応アイスクリームなどもあります。
量り売りのお買い物、ランチ、カフェタイムまで楽しめる「からはな百貨店」へ、ぜひ一度足を運んでみてください。
デリバリー・テイクアウト テイクアウト:大分各地から集まる日替わりのお菓子やパン
※スケジュールは店舗インスタグラムを確認してください。
「 量り売り からはな百貨店」 店舗基本情報
店名
量り売り からはな百貨店
TEL
097-500-9793
所在地
〒879-7761 大分県大分市中戸次4343‐1
営業時間
10:00~16:30
定休日
日曜日・月曜日
予算
ランチ 1000~2000円程度
支払い
現金・クレジットカード・交通系IC・d払い・楽天ペイなど対応(出店ランチは現金のみ)
駐車場
店舗横3台(おもいやり駐車場)・元気な方は、戸次本町街なみ駐車場利用(徒歩3分)
対応言語
事前予約
ランチは出店者様によっては可能
料理説明
量り売りのお買い物、ランチ、カフェタイムまで楽しめるお店
備考
座敷あり
公式