パキスタンレストランマルハバ（MARHABA PAKISTAN RESTAURANT）

パキスタンレストランマルハバ

パキスタンレストランマルハバ（MARHABA PAKISTAN RESTAURANT）

2020.03.03 / 最終更新日：2021.03.22

プロフィール

土岐隆子（Takako Doki）一般社団法人ハラル・ジャパン協会事務局広報・ディレクター: 紹介文はコチラ
現在は編集の仕事をしていますが、前職は調理師で病院やレストラン、給食業界で長年働いてきました。今思うと、そのときからすでにハラルと繋がっていたのかもしれません。
何十年も昔になりますが一時期、私はあるオークション会場内の食堂で働いていました。その会場に来る人の６割以上は外国人でした。イスラム教徒が多く、会場にモスクのようなお祈りスペースもあり肉がハラルかどうか、何の肉かなどをよく聞かれたのを覚えています。ある時期になると食堂がお祭りのように賑やかになります。隣で営業しているインド料理屋がビリヤニーやカレー、甘い飲み物を豪快に無料で来る人たち全員に振る舞うのです。食堂には真っ赤なターバンを巻いた人やガラベーヤや民族衣装を着た外国人が100人以上集まり、みんなが同じテーブルを囲いとても楽しいひと時を過ごしました。今考えてみると、あれは断食明けのイフタールで、みんなで分かち合う意味も理解できますがその当時はハラルやイスラム教についても無知で真剣に対応を考えることもありませんでした。彼らはその食堂のなかにあるインド人が作るカレーばかり食べていました。ハラルを勉強するにつれ「和食が食べたかったのに、食べることができなかったんだ。」ということに気づき、できることがあったのに何もしなかった当時を今更後悔しています。
豚が入っていなければ！小麦やそばが入っていなければ！これなら食べられるのに…「食の不自由」と言っても人それぞれ違うと思うのです。
だからこそその背景にある文化や宗教・ライフスタイルの違いなどを学習して、お互い気持ち良く美味しい食事ができる環境づくりが大切だと思うのです。
ハラル・ジャパン協会がハラルビジネスにおいて提唱しているのはHAVO（Halal, Organic, Vegetarian, Allergy）という概念です。これは宗教や様々な違いにとらわれず多くの人に食べて使ってもらえる商品やサービスを目指しましょうという考え方です。美味しくて、安心・安全な食事をしたいと願うのは万国共通です。時代は人々に国境や宗教を超えた新しい生き方を求めています。ハラルを入り口に食の不自由を解消し、もっと自由な発想で共存・共栄できる社会とその先にある世界の調和に少しでも貢献できたら幸いです。

34年の歴史ある老舗。ムスリムのシェフが腕をふるう完全ハラルのパキスタンレストラン

マルハバは北池袋にある、知る人ぞ知る老舗のパキスタン料理屋です。本場の味を再現したスパイシーなカレーやバラエティーに富んだ羊肉の料理が味わえます。お店は昭和の喫茶店のような趣ある雰囲気で、異国情緒あふれるパキスタンの番組が流れています。

店内

ここはなんといっても平日のランチが断然お得なので是非お試しください。はじめての方は、カレーが2種類にナン（ライス）とサラダ、ドリンク、タンドリーチキンがセットになったランチBセット（900円）がおすすめです。

野菜とマトンの２種カレー

焼きたてのナン

カレーはチキン、マトン、豆、野菜、日替わりの5種類から選べます。野菜カレーはマイルドですがマトンカレーなどは後から辛みが一気にやってくるので、むせている方を何人か見かけました。辛いのが苦手な方はオーダーするときにマイルドにするようしっかりと伝えましょう。カレーが小皿に入っているので、ボリュームが少なく見えますが結構お腹パンパンになる満足度が高い内容です。

こちらはランチのビリヤニEセット（750円）です。

チキンビリヤニ

チキン、マトン、野菜の3種類から選べます。パキスタンのバスマティライス100％使用したビリヤニはしっとりとした食感。大量に盛られた米の下に肉や野菜が埋もれています。味付けはあっさりとしていて飽きのこない味です。こちらもボリュームがあるので、シェアして食べると良いかもしれません。
是非、甘いドリンクを飲みながら辛めのカレーやビリヤニを制覇してみてください。

羊の脳みそを入れたブレインマサラが有名。食べログ3.5以上の高得点！アルコールメニュー無し！

マルハバはカレーをはじめ、ビリヤニやタンドリーチキン、サモサなどデザートを合わせると70種類以上のメニューがあります。なかでもお店を有名にしたのが羊の脳みそを使用した「ブレインマサラ」。名前のインパクトも大きいですが味が白子やレバーのようにまろやかだと口コミでも話題になり、珍しいとわざわざ地方から食べにくる人もいるそうです。
また、カラヒという鍋を使用したスパイシーなカレーもここの代表的なメニューのひとつです。ほかにも、マトンのひき肉を串焼きにした「シシケバブ」をはじめ、マトンのひき肉とひよこ豆のハンバーグ「シャミケバブ」、ヨーグルトやレモンを使用したアラブ風の串焼き「シシトーク」など焼きものも豊富です。

こういった肉や辛いメニューにはビールやハイボールが合いそうですが、マルハバはアルコールの提供を一切していません。ポリシーある完全ハラルのお店なので、敬虔なイスラム教徒の方でも安心して食事をすることができます。食べログの評価が高いのは、名店出身のシェフの腕前と一貫したお店のポリシーが料理のレベルに反映しているのかもしれません。大塚モスクが主催するイフタールにマルハバのお弁当が提供されたり、地元ムスリムからも信頼の厚いお店です。

断食明けのイフタール

マルハバから歩いて５分！ハラル食品のアルファラスーパーマーケットも必見

ハラルレストランを経営しているところは、ハラル食品を扱うお店を運営していることも少なくありません。マルハバも同様で本社はアルファラトレーディング有限会社という輸入食品を扱う会社で、スーパーマーケットも運営しています。お店から歩いて5分の距離にアルファラスーパーマーケット（AL-FLAH SUPER MARKET）というハラルの輸入食品を扱うスーパーマーケットがあります。こちらのスーパーはビルの４階にあるのですが、外観からは想像できない、入ってビックリするほどの品揃えです。

AL-FLAH SUPER MARKET

パキスタンの食品を中心に、インド・タイ・チュニジア・トルコ・インドネシア・アメリカ・サウジアラビア・レバノン産まで世界中のハラル食品が売られています。珍しい食品も多く揃えているので何時間見ていても飽きません。

こちらはタイ産のジャックフルーツのシロップ漬け、パキスタンのチキンカラヒです。

ジャックフルーツのシロップ漬け・チキンカラヒ

パキスタンのレトルト食品

レトルト食品にはハラル、グルテンフリーのマークのほか、辛さのレベルが表示されています。パキスタンの料理は辛いのでこれは重要です。

肉も国産牛からオーストラリア産の山羊・羊など部位も様々。内臓系のハチノスやレバーなども種類が豊富です。

ハラルの肉

オーガニック製品や国産のハラルコスメも売っていました。

インドやネパールの食品は都内なら比較的手に入りやすいと思いますが、パキスタンの加工食品やトルコ、中東のものはなかなか見かけないので行く価値ありです。是非、マルハバの帰りに寄ってみてください。

オールインワンジェル

デリバリー・テイクアウト
ほぼ全品テイクアウト可能

「パキスタンレストランマルハバ（MARHABA PAKISTAN RESTAURANT）」店舗基本情報

店名	パキスタンレストランマルハバ（MARHABA PAKISTAN RESTAURANT）
TEL	03-3987-1031
所在地	東京都豊島区池袋２丁目６３−６パレスガーデンミラノ101
営業時間	[月～土]11:00～15:00、17:00～22:30 [日・祝]11:30～21:00
定休日	無休
予算	ランチ～1,000円　ディナー￥1,000～￥1,999
支払い
駐車場	無し
対応言語
事前予約
料理説明	パキスタン料理
備考
公式