都内でも珍しい本格モロッコ料理の店「レストラン モロッコ」
「レストラン モロッコ」は神田駅から徒歩6分の場所にあるモロッコ料理レストラン。モロッコを代表する「タジン」「クスクス」の2大料理を中心とした家庭料理が味わえます。本場のモロッコ料理を味わっていただきたいので、アレンジをせず現地の味をしっかりと再現することにこだわっています。オーナーはモロッコ出身のエルハシミさん。1996年から都内でモロッコ料理店を経営し、移転などを繰り返し、現在のお店は2019年にオープンしました。日本語が上手で、人を楽しませるのが好きな明るく気さくな方です。ずっとお店のシェフをしていましたが足が悪くなってしまい、現在はスタッフと奥様がメインでお料理を担当しています。お店の外観はモロッコの国旗を思わせる鮮やかな赤一色で、入口のデザインもイスラム調でとても目立ちます。
外観
真っ赤なド派手な外観からは想像しにくい、店内はいたって普通のレストランです。席数は少なめで間隔を広めにとってあるので、ゆったりと食事が楽しめます。料理は100%ハラールなのでムスリムをはじめ、どなたでも安心して食べることが出来ます。
店内
11時30分から14時30分までのランチタイムは、お店の定番メニューが比較的手頃な価格でいただくことができます。ランチの一番人気メニューは「ミートボールタジン」
ミートボールタジン
牛肉100%のミートボールをトマトソースとスパイスで煮込んだ料理。ご飯がすすむピリ辛で濃厚なトマトソースとミートボールが抜群のコンビネーション。真ん中の半熟卵を崩しながら食べるとまろやかな味わいに。タジンとは円錐形の蓋が特徴的な土鍋のようなタジン鍋でスパイスと肉や魚、野菜を調理したモロッコの国民食。水をほとんど使わず食材に含まれる水分で、蒸したりやわらかく煮込んだりすることができます。水が貴重な北アフリカの砂漠地方で広まった知恵深い家庭料理です。
食後は甘いミントティーがいただけます。空気をふくませるように高い位置からグラスに注ぐと、まろやかな香りがたつそうです。
クスクスは金曜日の礼拝後にみんなで食べるご馳走
イスラム教を国教とするモロッコでは、金曜日は1週間の中で最も神聖な集団礼拝の日。お昼にモスクにお祈りに行き、その後は家族や友人と大きなお皿にてんこ盛りのクスクスを囲んで食べるそうです。Jumaa Mubarak(良い金曜日を)と挨拶をするそうです。クスクスはアフリカが発祥の粒状のパスタで、ヨーロッパや中東、南米でも食べられています。直径は1mm程度と米粒よりも小さく、世界最小のパスタとも呼ばれています。蒸したクスクスの上に肉と野菜の煮込みなどをのせて食べます。
ディナーで人気のメニューは「野菜と鶏肉のクスクス」。蒸したクスクスに具だくさんの野菜と鶏肉をのせたヘルシーでボリューム満点の料理。煮汁のしみたクスクスはくせになる美味しさ。
野菜と鶏肉のクスクス
鶏肉はスプーンでほろほろと崩れるやわらかさ。豆とかぼちゃや人参、大根などもごろごろと入っています。モロッコの家庭料理の味付けはターメリック、ジンジャーパウダー、シナモン、塩、クミンなど結構シンプルです。お店では「牛肉と野菜のクスクス」「野菜と羊肉のクスクス」「クスクスロイヤル」などのクスクス料理が味わえます。塩漬けレモンや肉料理にプルーンやドライフルーツを合わせるのも面白いです。ハリラスープはスパイスのきいたミネストローネのようなトマトベースの味わい。家庭ごとに味わいが違う日本でいうみそ汁的な存在です。モロッカンサラダはトマトや玉ねぎなどの野菜を角切りにして、レモン汁とオリーブオイルなどで和えたもの。タジンやクスクスにもオリーブオイルを使用するのもモロッコ料理の特徴です。
周辺はオフィス街なので平日のランチタイムはビジネスマンで結構賑わっています。お店がすいている時は1人でも4人席に案内してくれるので女性客も多く訪れています。店内はモロッコの銀食器や装飾品などが飾られ、アラビア語放送のテレビも異国情緒があり見ているだけでも楽しいですよ。お祈りの時間になったらその辺でスタッフがお祈りをしていたり、東京を忘れさせてくれるようなまったりとした自由な空間が心を和ませます。是非、美味しい料理とともにモロッカンな雰囲気も味わってみてください。