多様な食の需要を満たす、健康にも気を遣った化学調味料不使用のお料理
日本食の代表格であるラーメンを求め、海外からのお客さんがわざわざ足を運ぶお店が、薬膳食堂ちゃぶ膳です。ここで提供されるメニューは全てがヴィーガン。下北沢駅から歩いて15分ほどの、世田谷下北沢エリアの住宅街に薬膳食堂ちゃぶ膳はあります。店内の席は、カウンター席と畳の席にある小さなちゃぶ台2つのみという、こじんまりとしたお店です。ちゃぶ台のある畳の席に座って食事を楽しむように、薬膳食堂ちゃぶ膳ではちょっとした日本の昔ながらのライフスタイルを体験できます。
店内の壁には東京ベジマップも貼ってあり、無料配布もしています。まず薬膳食堂ちゃぶ膳で食事を楽しみ、このベジマップをゲットしてから東京観光を楽しむ方も多いのだとか。またタイミングによっては、和テイストのヴィーガンデザインのポストカードも発売されています。薬膳食堂ちゃぶ膳を訪れれば、美味しい料理に加えマップやポストカードも手に入れることができ、日本をさらに満喫できるはず。
お店で出されるメニューは、様々な食の多様性、需要に対応しています。ヴィーガン、オリエンタルベジタリアン(ネギ、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ、ニラといった「五葷:ごくん」を摂取しないベジタリアン)、ムスリムの方への対応に加え、グルテンフリーのメニューもあります。また工夫されたメニュー表示は、様々な食のスタイルをもつ方々にとってどれが食べられてどれが食べられないのかが分かりやすいため、きっとオーダーにも困りません。
薬膳食堂ちゃぶ膳で食べられるヴィーガンラーメンは、スープから店主の手作りです。全ての食材においてオーガニックまたは自然農法であることにこだわられ、体にやさしい食材がたくさん使われています。お店の前で店主が栽培しているハーブが入った料理もあるとか。店主の納得できるオーガニックの麺がなかったため、オーガニックパスタからラーメン麺を作る工夫までされています。調味料に関してもアミノ酸など化学的に調整された成分は一切使用せず、とことん人の健康に気を遣われています。
‟とんこつ風ヴィーガンラーメン”など、店長がこだわり抜いたメニューの数々
まず私がいただいたお料理は揚げ餃子で、注文を受けてから餃子を包んで揚げてもらえます。そのため作りたてを味わうことができ、アツアツでもっちもち、パリパリの餃子が食べられます!また餃子の具はトロトロとしていて、野菜のうまみを感じることができます。餃子一つで色んな食感を味わうことができるぜひ食べて頂きたい一品!餃子のタレは、お酢をベースにしたさっぱりまろやかなタレで、この餃子にとても良く合います。
続いていただいたのはお店の一番オススメ「濃口酵母ラーメン ドラゴン」です。酵母ラーメンとは、和風だしと30時間をかけて作る‟玄米酵母液”をミックスして作られたラーメンで、動物性原料不使用ですが豚骨ラーメンのような味わいを感じられます。さっぱりとしていながらコクのある味わいが他にはないラーメンです。また、私は細麺か太麺かを選ぶ際に太麺を選んだのですが、これがまたよくスープと合っていて、あっという間に食べ終えてしまいました。濃厚なスープが美味しくてぐびぐび飲みました。・・・また食べたい!
濃口 酵母ラーメン ドラゴン(太麺アップ)
他のラーメンの種類には、カレー味や担々麺などがあり、美味しい組み合わせのものばかりです。また100円をプラスすれば、スペルト小麦麺という古代の麺にも変更ができ、栄養価や味が違うということなので次回来たときは試してみたいと思います。
ヴィ―ガンラーメンのラインナップ(左上:カレーラーメン ニルヴァーナ、右上:濃口 酵母ラーメン ドラゴン、左下:ドラゴン担々麺、右下:ガーリック ドラゴン)
また、飲み物として‟モリンガティー”と‟豆乳チャイ”を頂きました。モリンガティーはお抹茶のようにも感じる味で、ビタミン、鉄、カリウムを多く含み栄養価が高いのがうれしいポイント。豆乳チャイはスパイスが効いているのにまろやかでもあり、味わい深かったです。どちらもとても飲みやすくてオススメです!
モリンガティー(左)、豆乳チャイ(右)
食に制限のある人もない人も。旨味たっぷりの手作り料理を落ち着く空間で。
ヴィーガンやベジタリアン、ムスリムの人もそうでない人も、薬膳食堂ちゃぶ膳では安心して食事を楽しむことができます。また化学調味料も不使用なので、食にこだわりをもつ方を始め、みなさんが食を通して自分の体を気遣えるのではないでしょうか。また、サービス精神満点の気さくな店長との会話も楽しむことができます。不思議と癒される空間は、美味しい料理と相まって心や体にやすらぎをもたらしてくれるはず。ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
店長が考案中という新メニューのカレーも楽しみなので、私もまた行こうと思います!
(文:千葉偲織)