ヴィーガンなのは「発酵を追い求めた結果」
京阪「出町柳」駅より徒歩6分のアクセス
鴨川が合流するデルタから川端通りに沿って少し北へ、世界遺産の下鴨神社からも歩いてすぐの場所にあるカフェ併設のベーカリー「’apelila」(アペリラ)。販売される全てのパンが植物性由来で、京都のヴィーガンのパン屋と聞くとこちらのお店を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。お伺いしたこの日も、入り口を開けると店内はたくさんのお客さんの楽しそうな声で溢れていました。こちらのベーカリーの一番の特徴は、20年間継ぎたしている酵母を使用した「発酵」。パンのみならず、お菓子やお料理にも発酵が用いられているとのこと。その香りを生かすために卵や乳製品を使用しないなど、発酵を追求した結果ヴィーガンに辿り着いたのだというから驚きです。他にも、契約農家さんにお願いしている自家製粉の京都産全粒小麦やオーガニックドライフルーツなど、厳選した素材も大きなこだわりの1つです。
店内カフェでいただくこだわりのランチプレートやパフェ
店頭に並ぶパンの数々、絵になります!
そんなアペリラさんで出会えるパンをご紹介。定番の食パンや、バーガーのバンズのような丸パン、ゴロゴロジャガイモパンやグリル野菜の入ったおかず系のパンから、クリームパン、ワッフル、ドーナツまで、幅広いラインナップがズラリ。写真を見ているだけでも幸せな気分になりませんか?中には「オーガニックオートミール米粉パン」のようなグルテンフリーのものもあり。卵、乳、小麦を使ったパンが一般的には多い中で、こちらのお店はいろんなニーズに応えてくれるベーカリーなんですね。
グリル野菜プレート(パン&ヨーグルト付・¥1500)
持ち帰って自宅で楽しむのはもちろんですが、アペリラさんはカフェ併設ということでその場でパンをいただけちゃうのも嬉しい魅力。LUNCHメニューには、チーズバーガーのセットもありかなり惹かれましたが、この日は「グリル野菜プレート」をチョイス。メインのお皿にはかぼちゃ、さつまいも、カブなどの焼野菜が盛り付けられ、発酵を生かした自家製ソースが添えられています。そしてパンは別のプレートに2,3種類と、食べ比べられるのも楽しい。まずは何ものせずにいただきましたが、発酵の香りと奥深い味わいに思わずため息。その後お野菜やソースと一緒にいただくと、それぞれが主張しすぎず味の調和が感じられます。オーガニックグラノーラのフルーツ豆乳ヨーグルトまでいただくと、それほど量はないはずなのに満足感を覚えました。+¥350でコーヒー・紅茶のドリンクセットも可能。
季節によって変化する発酵パフェ(写真は焙じ茶)
アペリラさんで見逃せない人気メニューの1つが「発酵パフェ」。写真は別の日にお伺いした際にいただいた「ほうじ茶」のパフェですが、ワッフルまでのったボリューム満点の1品。季節によっても内容が変わるようです。お食事後はもちろん、少しお腹の空いたカフェタイムにいただくのも贅沢ですね。
お店でも、マルシェでも。
靴を脱いで上がるメインのカフェスペースは、奥にお庭が見える素敵な空間。この日は、6名ほどのお客さんが木製の長いテーブルを囲んで会話を楽しんでいました。手芸品の展示がされていることもあるようで、持ち帰りのためだけでなくカフェとして行ってみると新たな発見があるかもしれませんね。
お店の営業日は限られていますが、お休みの日であっても頻繁に催し物に参加されており、近くで開催されるマルシェから藤井大丸でのマーケットなどで出店されたこともあるそう。私が参加したマルシェでは毎回、アペリラさんのブース前にお客さんがいつもいるように思われるほどの人気ぶり。出店情報の詳細はインスタグラムアカウントをご覧ください。
また、こちらのお店では、お持ち帰りの際にタッパーや袋を持参するとそこに入れてもらえます。環境に対する意識を持ったそんなお客さんも少なくないのだとか。発酵をベースに、とにかく魅力のたくさん詰まった ‘apelila さん、ぜひその味を求めてお店やマルシェに行ってみてくださいね。