美味しくてヘルシー‼都内でも珍しいシリア・アラビア料理のお店「ゼノビア」
アラビアンレストラン ゼノビアは東京メトロ⽇⽐⾕線広尾駅から徒歩3分の場所にある中東料理のレストランです。
ゼノビア外観
広尾散歩通り沿いのビルの地下にあるお店で、扉を開けるとアラビア語の詩やアラビア数字の時計、エジプトやシリアのインテリアが圧巻の店内。これらはオーナーがコレクションしたもので、配置に至るまで全て自分で改装しコーディネートしたそうです。まるで違う時代にタイムスリップしたかのような、エキゾチックで不思議な空間が広がります。
ゼノビア店内
店名のゼノビアは、古代都市パルミラのゼノビア女王の名前が由来とのことです。オーナーはムスリムのイブラヒムさん。ゼノビアではオーナーの出身地であるシリアを中心とした中東の本格的な料理が味わえます。シリアは北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノンがあり、近隣諸国と共通点の多い料理があります。中東料理は、レモンやごま、オリーブオイルを使用した、素材を活かすシンプルな味付けが特徴です。ひよこ豆のフムスは中東全域で食べられている定番メニュー。高たんぱくでヘルシーなことから、ヨーロッパや欧米でも人気があり、最近は日本でも知名度が高まりつつあります。ゼノビアのフムスはごまの香りが口いっぱいに広がる、なめらかでとろけるようなくちどけ。極薄焼きのやわらかいチャパティと相性抜群です。シンプルな料理ですが、シリアで美味しいケバブやフムスを提供するお店は潰れないと言われるほど人気があるそうです。フムスやファラフェルは家庭で作る料理だと思いきや、多くの人はレストランやお店で買うというのも驚きです。
フムス
そしてこちらも中東を代表する一品。タブリサラダはパセリがメインのサラダ。ブルグルと大量のパセリ、ニンニク、オリーブオイル、最後にレモンをたっぷりと絞った爽やかなサラダ。また、ブドウの葉で⽶と野菜を包んだヤレンジはシリア人の大好物。日本ではなかなかお目にかかれないレアな料理です。
タブリサラダとヤレンジ
お店でも人気のフムス、タブリサラダ、ファラフェルは中東料理に欠かすことができない3大メニュー。ヨーロッパから来られたお客様は必ず注文するそうです。ヘルシーで栄養価が高いうえ、成分はハラール&ヴィーガンなので宗教や国を越え、アレルギーを持つ人以外、全ての人が食べることができる料理と言っても過言ではありません。11時30分から14時30分までランチタイムなら、1人でも気軽にリーズナブルな価格で中東料理を味わうことができます。一番人気は10食限定のアラビアンランチプレート。
アラビアンランチプレート ¥1,200
フムスなどの人気のペーストが3種類、豆のコロッケのファラフェル、チキンロールサンドイッチのシャワルマ、サラダ、ナン、デザート、ドリンク付き。1,200円で中東の代表料理をコースのように味わうことができます。お弁当などのテイクアウトのメニューも取り揃えています。
お弁当
ゼノビアのフードメニューは全てハラール対応で、豚のメニューは一切ありません。肉もハラールにこだわっています。イスラム教のお祭り前には注文が殺到する、「仔⽺の丸焼き」はアラブのパーティーの主役メニュー。10人から予約が可能とのことです。
仔⽺の丸焼き
ヨーグルトやゴマソースを使用したシリアの家庭料理がおすすめ
シリアは日本と同様に四季があり、湿気のある夏を除いてはあまり日本と気候が変わらないそうです。ケバブにトマトソースやヨーグルトを合わせたり、ひよこ豆のフムスや野菜のペーストなど、トルコ料理にも共通点が多いようですが、シリア出身のオーナー曰く、微妙に味付けや調味料の使い方が異なるそうです。地中海料理にゴマソースを合わせるのはシリア特有の食べ方だそうです。お店のマサカ マシウィーヤは焼き魚という意味の料理でシリア風のゴマソースを選ぶことができます。また、シリア出身のスタッフにお店で一番好きな料理を聞いたら、ヨーグルトソースの煮込み料理がイチオシとのことです。こちらのシュシュバラックはマトンの水餃子をヨーグルトソースで煮込んだシリアの家庭料理。マトンのひき肉がたっぷりと入った手作りの水餃子はモチモチの食感。ヨーグルトの酸味とクリームシチューのようなコクが癖になりそうな味わいです。
シュシュバラック
トルコにもラビオリのような小さい餃子にヨーグルトソースをかけたマントゥという料理がありますが、こちらはトルコの餃子とは異なった大ぶりの餃子で食べ応えがあります。シリアのシュシュバラックはどちらかというと、餃子入りヨーグルト鍋のような料理です。
ヴァクラヴァだけじゃないアラブのデザートが面白い!サクサクのクナーファにもちもちのハラーワートジュブン
ゼノビアでは薄いパイ生地にナッツを入れシロップに浸したヴァクラヴァのほか、ミルクカスタードに油で揚げたサクサクのカダイフをのせて窯で焼き上げたクナーファ、ピスタチオをあしらった甘いミルク餅のようなチーズケーキなど珍しいアラビアンスイーツがいただけます。
クナーファ
中東のデザートは日本のスイーツの倍以上甘いものが多いので、是非チャイやアラビアンコーヒーとともにお召し上がりください。カルダモンの華やかな香りがするアラビアンコーヒーは、アルコールランプで沸かしたお湯で一杯ごと丁寧に淹れてもらえます。アラビアンナイトの世界に出てきそうな器具とエジプトのムードたっぷりのコーヒーカップが素敵です。
アラビアンコーヒー
他にもゼノビアには見慣れない面白いメニューがたくさんあります。アラビア語のインテリアも素敵でさりげなくキブラマークがあったり、スタッフがお祈りをしていたりイスラムの雰囲気も満点です。広尾のゼノビアにお越しの際にはシリアや中東の料理とともに是非、イスラムの魅力も味わってみてください。